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人事評価の理由を説明できますか?評価表と面談で確認したいこと

人事評価で「なぜこの評価なのか」と聞かれたとき、点数だけでなく、判断の理由まで説明できるでしょうか。次の面談に向けて、評価表に書かれた基準と、実際の仕事の記録を見比べてみてください。

評価制度を一から作り直す前に、担当業務に合った項目になっているか、本人と上司が同じ水準を思い描いているかを確かめる方法があります。今回は、厚生労働省の職業能力評価シートを参考に、評価と育成の進め方を整理します。

まず、担当業務と期待する水準をそろえる

厚生労働省の職業能力評価シートは、職種・職務・レベルに応じて仕事に必要な能力を確認する、人材育成のための資料です。現在の習熟度や、次の段階に進むための課題を把握する目的で使えます。

自社で参考にするなら、まず評価項目を担当業務に照らして見直しましょう。総務や経理という職種名が同じでも、任せている仕事の範囲まで同じとは限りません。

同省の評価方法では、本人の職務と使用するレベルを確認し、業務上該当しない項目は評価対象から外す扱いです。この考え方を踏まえ、自社の評価表でも「担当していない仕事」と「担当しているが習得できていない仕事」を区別することをお勧めします。

また、評価する側が複数いる場合は、それぞれが考える到達水準を、面談の前に持ち寄ってみてください。評価項目の短い言葉だけで判断せず、どのような仕事ぶりを求めるのかまで確認するためです。

評価の理由を、仕事の事実で説明する

評価表のコメントが「積極性が足りない」「もっと頑張ってほしい」だけになっていないかも、確認したい点です。それだけでは、本人が次に何を変えればよいのかを読み取りにくくなります。

実務上の工夫として、評価対象期間にどの仕事を任せ、どこまででき、どの部分に支援が必要だったかを整理しておくとよいでしょう。日常の業務記録を見返し、評価の根拠として説明する事実と、今後への期待を分けて書く方法です。

記録を増やすこと自体が目的ではありません。面談で取り上げる項目について、上司が説明できる具体的な仕事や行動を確かめるところから始めてください。

自己評価との違いは、面談で確かめる

厚生労働省の評価方法は、本人と上司がそれぞれ評価したうえで、理由をコメントする流れです。評価が分かれた項目では具体的な行動を挙げて説明し、面談を経て必要があれば上司の評価も修正するとしています。

自社の面談でも、評価の違いをすぐに本人の認識不足と決めつけず、双方がどの仕事を思い浮かべたのかを確認してみましょう。期待する水準の説明が十分だったか、上司が把握していない実績がないかも、話し合う際の問いになります。

面談後には、確認できた事実と、なお確認が必要な点を分けて残すことをお勧めします。その場で分からなかったことを曖昧にしたまま、評価理由に織り込まないためです。

面談を、次の育成につなげる

同省の事務系職種向け資料には、自己評価と上司評価を見比べ、今後の能力開発目標を考える「OJTコミュニケーションシート」も用意されています。点数を伝えて終わるのではなく、その後の育成を相談するための参考になります。

自社で運用する際は、次に取り組む仕事、上司が支援する内容、進み具合を確認する時期を面談メモに残すとよいでしょう。本人への要望だけでなく、職場でどのように習得を支えるかも一緒に考える進め方です。

ここで紹介した資料は、職業能力の評価・育成に使うものです。本記事は、個別の評価の適否や、給与・賞与の変更が認められるかを判断するものではありません。

自社で確認すること

  • 評価表の項目と担当業務を照合し、対象外の仕事や期待する水準が曖昧な項目を確認する。
  • 評価コメントと対象期間の業務記録を見比べ、判断の理由を具体的な事実で説明できるか確認する。
  • 面談メモに、本人との認識の違い、次の育成目標、上司の支援内容と確認時期が残っているか確認する。

評価基準の表現や、評価理由の記録の仕方に迷う場合は、社会保険労務士法人エリクスへご相談ください。

参考資料(一次資料)

厚生労働省「職業能力評価シートについて」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08021.html

厚生労働省「評価の方法について」

https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/syokunou/06.html

厚生労働省「職業能力評価シート(事務系職種)のダウンロード」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000093991_00001.html

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