治療と就業の両立支援指針~継続して働きやすい職場を目指して~
改正労働施策総合推進法(令和7年法律第63号)により、令和8年4月1日から職場における治療と就業の両立支援の取組が事業主の努力義務になりました。疾病を抱える労働者の治療と就業の両立を支援するための措置に関し、その適切かつ有効な実施を図るために必要な事項を定めたものであり、事業主は治療と就業の両立支援を行うに当たっては、本指針に基づき職場において必要な措置を講じることが望まれます。
◆治療と就業の両立支援とは
病気を抱える労働者が適切な治療を受けながら安心して働き続けられるよう支援するため、本人からの相談に応じ適切に対応できる体制・環境を整備し、必要な就業上の調整や配慮を行う取組です。近年、がんや脳卒中、心疾患、糖尿病、難病などの治療技術が進歩し、「治療を受けながら働く」ことが一般的になっています。一方で、治療と仕事の両立が難しく、離職を余儀なくされるケースも少なくありません。
➜両立支援に取り組むことは、労働者の健康確保及び就業継続とともに、社員全体の安心感やモチベーションの向上による人材の定着、生産性の向上といった企業の成⾧につながります。
【指針の対象】
対象労働者 : 雇用形態に関わらず全ての労働者
対象疾病 : 反復・継続した治療が必要と医師が判断した疾病(国際疾病分類に基づく。負傷含む。)
◆企業に求められる主な取り組み
支援の必要性が生じてから事業場内の制度や体制等について検討を始めていては適切な対応を行うことは困難なため、平時から治療と就業の両立支援を行うための環境を整備しておくことが重要となります。具体的には以下のような点があげられます。
①両立支援に取り組む基本方針を表明し、社内に周知する
②研修等を通じて意識啓発を行う
③相談窓口や申出が行われた場合の情報の取扱い等を明確にし、関係者の役割や対応手順をあらかじめ整理する
④様々な状況に対応すべく事前に休暇制度、勤務制度を整備する。
・休暇制度(時間単位の年次有給休暇、傷病休暇、病気休暇 等)
・勤務制度(時差出勤制度、短時間勤務制度、在宅勤務制度、試し出勤制度等)
◆まとめ
治療と就業の両立支援は、病気を抱える従業員の就業継続を支えるだけでなく、人材の定着や生産性向上、健康経営の推進にもつながる重要な取り組みです。
社会保険労務士法人エリクスでは、治療と仕事の両立支援体制の構築をはじめ、就業規則の整備、休職・復職制度の設計、健康経営の推進など、企業の実情に応じたサポートを行います。
「自社に合った制度を整備したい」とお考えの企業様は、ぜひ社会保険労務士法人エリクスまでご相談ください。
